長く愛される九ちゃん

「九ちゃん」と呼ばれて世代を問わず愛され、
今なおその名を人々の心に残している俳優の一人が「坂本九」です。
若い人でも、九ちゃんと言えば分かる人は多いのではないでしょうか。

18歳で舞台「ウェスタンカーニバル」に出演し、
その2年後には歌手としてデビューしました。

夢であいましょう」や「若い季節/続・若い季節」と言った当時大人気だったバラエティ番組やドラマに出演し、「幸せなら手をたたこう」や「見上げてごらん夜の星を」、
上を向いて歩こう」などの
大ヒット曲は今でも多くの人に愛されています。

特に「上を向いて歩こう」は、アメリカをはじめとする海外では「SUKIYAKI(スキヤキ)」と曲名を
変えながらも記録的なヒットになり、レコードの売り上げは1500万枚を越えたと言われています。

そんな歌手としても確固たる地位を築き上げていた坂本 九が、
映画俳優として出演した第一作目が「悲しき60歳」(61年)になります。

その後も「アワモリ君シリーズ3部作」や「吶喊 (とっかん)」に出演し、
さらに「ガリバーの宇宙旅行 」などの吹き替えにも出演しました。

歌手から始まり、その後俳優としても活躍した坂本 九が出演した邦画の数は、なんと30本以上。

出演作品の多くがコミカルな持ち味をいかしたものになる中で、
特に目を引くのが山田洋次監督の「九ちゃんのでっかい夢」(67年)ではないでしょうか。

九ちゃんのでっかい夢」では、癌と宣告された主人公があわてふためきながらも、
死と向き合わざるを得なくなった悲しみを描いた作品。

実はこの癌の告知は誤信なのですが、
哀愁を感じさせる演技には彼の俳優としての才能をうかがうことが出来ます。

このように幅広い活躍の場を得て輝いていた九ちゃんこと坂本 九ですが、
その人生は突然終わりを告げました。

1985年(昭和60年)の8月12日、
日本航空123便墜落事故に巻き込まれこの世を去ったのです。

43歳と言う若さで終えた人生ですが、彼が残した映画や曲は今なお多くの人に愛されています。